「ぼくは天の導きに従って詩を唄い、あるがままで生きようとする多くの魂たちの、サポートができています」
ある朝目覚めると
坊やが手鏡に向かって
そんな言葉をつぶやいていた。
「なにしてるんだい?」
と、わたしは尋ねた。
「アファメーション」
「ほお」
「こうして毎朝、鏡を見て、
理想の自分、
おそらくは僕の本来の姿を
言葉にして言い表してると
意識がそっちに向かって
現実化するって聞いたんだ」
「なるほど」
とわたしは言った。
「他にもさ。
イライラしたり、
舌打ちしたいくらいの
気分になったら、
その気持ちをポジティブな言葉に
変えちゃって、
『ありがとう』『感謝します』
『僕って運がいい』なんて、
口にしてみる。
どうにも暗い気分の朝には
口角を上げて、笑顔を作る。
そんなことを試してる」
わたしは大笑いして、
「また、どうして?」
と坊やに問うた。
「まだモクちゃんの中に
やって来る前。
天からこの大地を
覗き込んでいたときにはさ。
あなたの中に降り立ったなら、
ぼくは地球から戦争を無くすんだって
誓っていたんだ。
そのためなら身体を
まるで受け皿のようにして
どんな仕事も天のお導きのまま
やり尽くすんだって。
なのにいざ、あなたに
ウオーク・インしてみたら。
僕、てんで動けないんだ」
―ウオーク・イン:
既にある肉体に新たな魂が入ること
「だから気持ちが上向きになるように、
ちゃんと行動できるように、
アファメーションを始めたんだ。
ポジティブな言葉への言い換えとか、
そう言うのも」
「で、調子はどうだい?」
「うん…。
最初はいい感じだったんだ。
気持ちが切り替わる気がした。
でも、そのうちにさ。
アファメーションの時間が
近づくと僕、
憂鬱な気分になるようなんだ」
しばしの間、口をつぐむ。
やがて坊やはぽそりと言った。
「…もっと言うならさ。
僕、ときどき泣きたくなる」
わたしは彼に寄り添うように
そばに腰を下ろした。
「そいつは、辛かろうね」
「モクちゃん、なぜだろう?
言葉や動作と言う、
意志の力で自分を律し、変えていく。
そんなことが出来るのが
人間だろう?
事実、こうした行動をくり返して
前向きに、能動的に
動けるようになった人も
きっといるだろう?
なのになぜ、
僕にはこれができないんだろう…」
青白い横顔が
たいそう憂いでいるように見える。
わたしはしばらく彼の気持ちに
寄り添っていたが、やがてこう言った。
「そいつが出来る人は
心の奥深くに積もった
『恐れの前提』が少ないだけ。
そいつが次第に苦しくなる人は
『恐れの前提』が多いだけさ」
坊やが顔をあげる。
「『恐れの前提』ってのは
たとえば、
『罪を償うまで
わたしは幸せになってはならない』
とか、
『わたしは、愛される資格がない』
とか、
『お金を持てば、いさかいが起こる』
とか、
そう言う、苦しい『前提』のこと?」
「ああ、そうだ。
『恐れの前提』が少ない者は、
それだけ、苦しい体験の量が
少ないとも言える。
こいつは何も
今世に限ったことじゃない。
過去世も含めて
苦しい体験を選んで
こなかった魂は、
『恐れの前提』が少ない。
だから、
『アファメーション』や、
『笑顔を作る』
なんていう言葉や動作だけで、
つまりは意志の力だけで、
本来の自分に還ることが出来るんだろう。
一方で、
『恐れの前提』が多い者は、
それだけ、多様な体験をしていると言える。
1000の苦しい体験があれば、
1000の『恐れの前提』が生まれる。
絶対じゃないが、
こいつは誰もに
起こりうることなんだ。
だとするなら、
アファメーションや口角だけで
数多の『前提』を
消し去ってしまおうなんて
無理のある話じゃないか」
「自覚なんてなかったけれど。
僕には、動けなくなるだけの
『恐れの前提』が
いくつかあるのかもしれないな。
そんなもの振り払って、
どんどん魂の仕事をしたいのに…」
坊やは寂しそうに言った。
「君は大切なことを
忘れているようだ」
と、わたし。
「…大切なこと?」
「ああ。
すべての『恐れの前提』の傍らには
必ずその人の感情がある」
「感情…」
坊やが言葉を反すうする。
「そうだ。
『罪を償うまで、幸せになってはならない』
そんな前提の傍には、
罪と感じるほどの大きな失敗体験があり、
自分を責める気持ちや怒り、
誰かを苦しめてしまった…と言う悲しみ、
例えばそんな感情たちが
あるかもしれない。
『わたしは、愛される資格がない』
この前提のそばには、
そう感じずにはおれぬほどの、
愛されなかったという体験があり、
どうしようもない悲しみ、絶望感、孤独感が
きっと横たわっているだろう。
その感情たちの存在を、
どうやら君は忘れてしまっている」
「前提のそばにある、感情たちかあ…。
モクちゃんは彼らを、
まるで小さな子どものように
言うんだね」
「ふふ。
そいつはずいぶん的を得ている。
人間の内面を
一つの家族に例えたら、
『感情』とはまさしく
『子ども』と同じなんだ。
だからどんな感情も
『いなかったこと』にしない。
分け隔てなく、抱きしめてやる。
『そこにいていいよ』と、
心を込めて伝えてあげることが
大切なんだ」
坊やは神妙な顔つきで聞いていたが、
それでも何かを諦めきれないらしく
こう言った。
「感情たちを抱きしめる…。
そいつは素敵な話しだけれどさ。
僕は、自分の意志の力で
動けるようになれるって
信じてたんだ。
僕は強い魂なんだって。
言葉や行動で、
『恐れの前提』なんて
吹き飛ばしてしまえるって」
「『強さ』なんて、
見方を変えれば『弱さ』にもなる。
つまりどうしようもなく主観的で
あいまいなものさ。
たくさんの転生を重ねて、
苦しい体験をくり返した魂は
勇敢だろう?
そのチャレンジはまさに
『強い』と言えるじゃないか。
しかしだからこそ
『恐れの前提』がたくさんあり、
この世の次元で見れば、
『動けない人』、『心が弱い人』に映る。
どの場所から見るかで、
すべては180度、変わるんだ。
そんな物差しなんて
にぎるだけ損さ。
君は君の魂のまま、
『恐れの前提』を持っていて、
言葉や行動で前向きになることが
億劫な魂として、
あるがままを抱きしめてやることさ」
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