「トラウマにはそれぞれ、
希望の癒され方がある…か。
でもさ。正直言って、
トラウマの希望に
耳を傾ける気にはなれないな。
それよりも、
『感情に寄り添う』以外の、
もっと手っ取り早い方法は
ないのかなって思っちゃう」
ターナは少しバツが悪そうに
本音を言った。
わたしは笑って、
「君は何事も意志の力で
理想の人生を創ろうとするんだな」
と言った。
「それっていけないこと?」
「いけなくはないさ。
だがね。
過ぎたるは及ばざるがごとし。
何ごとも一方にかたより
過ぎないことが
楽しく生きるコツなんだ。
『かたより』によって
『制限』が生まれ、
『制限』によって
『上手くいかない現実』が立ち現れる。
まあ、その仕組みは
いつかどこかで取り上げるとして。
トラウマが望む
癒され方を見てみよう。
こいつは大きく分けて三つある」
と、わたしは語り始めた。
*
「一つは、
トラウマが生じた頃の自分を、
その感情をレスキューする。
二つめは、
他者との関わりから
トラウマが癒されるような体験を
上書きする。
三つめは、
エネルギーレベルで
無自覚に、ただ癒される」
「それ!最後のそれがいい!」
坊やは無邪気に声を張り上げた。
「わかるよ。
だが、よく考えてみたまえ」
と、わたし。
「そもそもトラウマが生まれた
本来の理由はなんだったろう?」
「トラウマが生まれた
本来の理由?」
坊やが問い返す。
「ああ、そうだ。
ある魂が、
冷淡な母の元に生まれ、
幼いうちから
放置され続ける体験をする。
その苦しい体験の中で、
痛みの感情に打ちのめされる。
寂しいとか、怖いとか、
触れて安心させてほしいとか、
孤独とか、絶望とか。
その膨大な痛みの感情を
味わううちに、
『わたしは愛される資格のない存在だ』
と言う『恐れの前提』が
知らぬ間に出来上がってしまう。
こいつを心の傷と言うのなら、
すなわちトラウマと言うなら、
なにゆえ、そもそもわたし達は
こうした親元へ生まれ立ったのか」
「『母の愛』を知りたくて。
その真逆の、
『母の残酷さ』を体験するため…」
と、坊やは答えた。
「そう。
わたし達の魂は
愛そのものだったから、
愛の素晴らしさが分からない。
ちょうど、自分の顔を
見ることができないように。
だからこそ
その真逆に位置する感情を、
冷淡さを、
残酷さを、
暴力性を知ることで、
愛の素晴らしさを知ろうとした」
「うん。
モクちゃんが教えてくれた
『分離と統合』の仕組みだね。
だけどそれが、
『無自覚に、ただ癒される』
って話と、どう関係するの?」
わたしはふっと笑って、
言葉を返した。
「我々の魂は
もう少しよくばりってことさ。
恐れの感情が手放された瞬間、
ハートは
愛の感情で満ちる。
『不自由』であることを
受け入れたとき、
『自由』の素晴らしさを体感する。
『恨み』が溶けて
誰かをゆるした瞬間、
『感謝』があふれる。
『貧しさ』にもがいていたのが、
『すべて在る』の前提に
立ったとき
『豊かさ』はすでに始まっていたと
気づく。
だが、ただ無自覚に癒されたら
この体験ができない。
ハッと視座があがり、
黒雲が渦巻いていた心が
すうっと澄みわたる。
恐れの前提から、愛の前提へ。
思考よりもまず、
心が、身体が、魂が、
切り替わってしまう。
この移行の瞬間こそが、
『愛を知る』体験に他ならないのに、
この機を逃してしまう」
「なるほどなあ…。
たとえ、自分で
『僕は全てのトラウマを、
無自覚に、ただ癒す!』
と決めたって、
トラウマは言うとおりに
癒されちゃくれないんだなあ。
『愛を知る』体験をしたいから」
「そう言うことさ。
わたし達はそれぞれ、
転生の数も、体験の過酷さも
全く違う。
中にはとんでもない苦しい体験を
重ねて、
その魂の傷が、転生するたび
クセになってしまって、
同じような苦しい体験を
くり返してしまうことがある」
「モクちゃんが言っていた、
『カルマ』のことだね」
「ああ、そうだ。
そのループから
つまりは、あまりに凝り固まった
『恐れの前提』から、
抜け出すことができない。
負った痛手が深すぎて、
自分の感情すら、
不安とか、憎しみとか、
恨みとか、
そうした痛みの感情すら
心の奥の奥にしまいこみ、
自覚できないケースだってある。
こうなると、
『感情に寄り添う』と言う
最もシンプルな方法すら
選択できない。
痛みの感情を手掛かりに、
どんな『恐れの前提』を
握っているのかも
導き出すことができない。
そうなって初めて、
トラウマは降参する。
そうして、
『エネルギーレベルでの、
無自覚な癒し』を
選ぶこととなるんだろう」
「『無自覚な癒し』は、
トラウマたちの最後の
手段なんだね」
「ああ、そうだ。
トラウマは、わたし達魂の友だから。
最高においしい『愛を知る』体験を
できるだけ選びたいと思っているからね」
「彼らが辛抱強く
痛みの感情を、そのシグナルを
放ってくれているおかげで、
僕らは『愛を知る』体験ができるんだ」
坊やの瞳は輝いていた。
まるでトラウマは
自分にとってのお荷物のような
話しぶりだったのに、
いつしか様子が変わっていた。
共に今日まで生きてきた盟友。
そんな印象すら受けて、
わたしは
この小さな賢者がまた一つ、
自分自身に優しくなったことを
知るのだった。
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